
01|tekuのはじまり
革を扱う人間として、命を知る。
革職人として革を扱う中で、この革になる前の「命」のことを、自分はどれだけ知っているんだろうと考えるようになりました。
革を扱う人間だからこそ、命をいただくことを自分自身が知りたい。
その思いから狩猟を始め、鹿と向き合うようになりました。
猟師と革職人。
二つの視点から鹿と向き合うことが、tekuの始まりです。

02|鹿と猟師を取り巻く環境
増え続ける鹿と、減り続ける猟師。
鹿による農作物や森林への被害が広がる一方で、鹿と向き合い、捕獲を担う猟師は減少しています。
捕獲された鹿も、そのすべてが余すことなく利用されているわけではありません。
鹿を捕ることだけではなく、その先をどうするか。
命をいただくからこそ、その命がどう生かされるのかまで考えることが大切だと考えています。

03|鹿革という素材
鹿革を使う理由は、鹿が増えているからだけではありません。単純に、この革が好きだからです。きめ細かな繊維を持ち、柔らかく、軽く、しなやか。日本では古くから、衣類や袋物など、人の暮らしの中で使われてきた身近な素材でもあります。「鹿だから使う」のではなく、「鹿革だから使いたい」。素材そのものに魅力がある。それが鹿革を選ぶ理由です。

04|伊豆でつくる
伊豆の山から、暮らしの中へ。
tekuは、静岡県伊豆市を拠点に活動しています。
伊豆の山で鹿と向き合い、そこで生まれた革を、自分の手で財布やバッグなどの道具へと仕立てています。
山と工房。
一見離れているように見える二つの場所を、鹿革がつないでくれています。
伊豆の山から生まれたものが、誰かの暮らしの中で使われていく。
そんな循環を、ここ伊豆で少しずつ作っていきたいと思っています。

05|tekuという名前
tekuという名前には、「てくてく歩く」ように、少しずつでも前へ進んでいくという思いを込めています。
温もりある手仕事の「て」。
革は食肉の副産物「く」う。
ものづくりの背景を大事にしたメッセージを込めています。
シンボルマークの足跡は、手にした人の心に足跡を残したいという思いを。
中心の螺旋には、いただいた命を、もう一度製品にして巡らせていくという意味を込めています。